まくず読経
消えものは信じない。
消えものを作るとしたら、記憶からは消えない骨格のしっかりした仕事で遺したい。
実力があってもそれを活かせない社会構造がある以上、不満は消えない。
コネも金もないけれど努力して来た人間が報われる社会であって欲しい。
金がなくても生きて行けるなんて言葉は信じない。
欲しいものが手に入れられなくて、行きたいところに行けなくて、
働きたくても働けなくて。
そんな人間の生の声を知らないんだろ?
大人になれよ。
40年、50年生きてくれば、なんかわかるんだろ?
僧侶じゃないんだから
無欲になんてなれない。
おいしいごはんを食べたいし、流行のお洋服も欲しいし
制作を続けて世の人に見て欲しい。
友達が結婚したらお祝いも贈りたいし、
病気になったら医者できちんと治したい。
だから働くの。
今、働けてるのはたくさんの巡り合わせがあって、努力して来た結果なんだから、チンタラしないよ。
人生の時間は限られている。
実務経験のない小娘だからって馬鹿にしないで頂戴。
何をしたら豊かに暮らせるか、豊かな仕事ができるか、生涯続けて行けるか、いつも考えている。
文化や品性は、金では買えない。
だからこれは、プライドの問題であって
いくらお金を出されても売れないものがある。
夜中にかっとした勢いで記す。