かえりみち

仕事の帰り道
猫が3匹おいかけっこをして遊んでいた。
都心のまっただ中、緑の多い公園。

とらにゃん、とか ぶちぶち、とかその場で名前をつけて
好きだよ好きだよ美人だね写真撮らせてねって念じてたら
サビ模様の目がクルっとした美猫にゾッコン。
美人だね、好きよ、って話しかけて
でも終電に間に合わないと困るので帰ろうとしたの。
駅に向かいかけてふと後ろを見たら、暗闇の夜道をこっちにパタパタとやってくる光る目が4つ。
なんとさっきのサビニャン(と、そのきょうだい)だった。
20mくらい進んで後ろを見たら、二匹でまっすぐこっちに向かって走ってくんの!!
もうね、キュンキュンしっぱなしだった!!

乙女スイッチオン。

子猫がついてくるっていうシチュエーションなんて
小学校低学年ぶりだったから
(そして飼えなくてごめんね)
心の奥の方のスイッチがショートしましたよ。
ピンクのバキバキの電流が流れて感電。

ついでに思い出したけど
高校のとき、伯備線の線路のホームに子猫がなぜかいて
周りのおじさんたちは見て見ぬ振りしてるのね。
ニヤニヤお酒でも飲んでるんだろうか、興味ない感じでね
もう電車入って来るしこのままじゃ轢かれる!って思って
カバンを全部置いて、側にいた友達に託して
線路から飛び降りて、猫を拾って友達に渡して
下からホームによじ上ったことある。
制服のままで、降りて、よじのぼった。
パッと右を見たら電車のライトが見えた。

若いと向こう見ずだけど、目の前で命が消えるのは放っておけなかったんだよ。

あの猫元気にしてるかなあ。
思わず改札のひとに押し付けてしまったけれど。

(※ホームに飛び降りるのは危ないので、よいこは絶対に真似しないでください。)


そんなことをうっすら思い出した。
レモン色のコンバースとリュックとショートカットで走り回っていた10代のわたし。
ずっと動いてたんだね。
いつでもあんなフットワークの軽さに戻れますように。
筋肉と笑顔を取り戻す訓練中。