ゆめをみて、祈った。

姉が、一昨日の夢に出て来て。
大判で引き伸ばした写真で、はにかみながら笑っとった。
ショートボブとソバカスで。
画用紙いっぱいに描いた絵日記の束の間にまぎれてた。

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お盆が近くなって呼ばれたんかな。

なんねんもなんねんも
そばにいないかんじが
話しかけても答えがかえってこないことが
かなしくてつらかったけれど

ひとは
「そうやって口に出来るってことは乗り越えられたんだね」って言ったけれど

一生つづきます。
一生後悔します。
一生想い出します。
それでも生きてます。

いつか死ぬ日まで、懸命に生きてます。

彼女がもしどこかから見てたら
「自慢の妹だよ」ってちゃんと言ってもらえるように

天国なんてあるかどうかわかんないけれど
あってほしいし
そこではつらいこと、くるしいことがなくて
さむかったりひもじかったりさびしかったり
そういうこともないように
そういう場所にいてくれますように、って
祈るばかりです。

彼女の友達に逢ったら
「よっちゃんの妹だよ」って明るく笑ってまた挨拶出来るように
生きてます。

最期に
「わたしはいいお姉ちゃんじゃなかったけど、愛してるよ。」って
メールをくれたように
自分を許して、わたしを受け入れてくれたように
「涙が出るよ」って
書いてあったように

ちゃんと心が溶け合っていますように。

たくさんの 名も無いいきものの
大切でけなげでやさしい 
生きようとする力 を
受け止めてバネにできていますように。



一緒に買い物したいとか
おしゃべりしたいとか
今でも色々あるんよ?

折り紙を取り合ったり
服を選び合ったり

そういうことの相手がね
本気で喧嘩して本気で仲直りするそんな相手がね
いないっていうのはとても寂しいよ。

同じ布団に入って目から上だけ出して並んで
親に名前を間違われたり
電話口でもやっぱり間違われたりしたけれど

今はもう、わたしの声は母親や亡き祖母と間違われています。

みんな躾や考え方の厳しい人だったから
広い心を持ったやさしいひとになりたいって
そう思います。


たくさんの人に逢って
たくさんの大切な繋がりが出来て
まだくたばるわけにはいかん、って
毎回想うんよ。


あのひとのぶんまでわたし東京で生きよるんよな、って再確認して、
もっと写真とっとけばよかったな、っておもって

大事なひとの写真をもっともっと残しておくって誓った。
大事なひとの、いい表情をね、引き出したい。