9.11

早いもので、もう何年目かの9.11が過ぎました。

当時、わたしは沖縄の離島にいました。
散骨のための旅行でした。

思えば、自分のための、自分が楽しむための旅行というのを、やったことがない気がする。

民宿のテレビで見た映像を、「ハリウッド映画みたい、すごいね」って他人事みたいに思った、最初は。

余りの現実感の希薄さに、そんな感情しか湧かなかった。

のちに、軽率な自分を恥じた。


今ある幸せを大切にしたい。


生を大切に想える日、日々に、その連続にしたいです。

長らく連絡のなかった昔の友人とコンタクトをとるようになったり、同級生のこどもたちをかわいいと思えるようになったり、彼等のつつましやかな暮らしをそっと応援するようになったり、わたし自身も再び絵筆を手に取って活動するようになったり。

いい変化は確実にありました。
希望は捨てたくない。

世界のありようは、自分の動き方次第で変わり得るんだということをしみじみと感じています。


あれから知り合えたみなさん、ありがとう。
いろいろあったし
万人に誉められたような暮らしはしてないけれど、
素直に生きようとしています。

すべての経験が、ちゃんと生かされてます。

痛みや悲しみは、すっかりは離れてくれないし、気を抜いたらじくじくと刺さっていたりするけれど、

寄り添って生きられたらいいな。


10年、20年経ったときに、戦争やテロや虐殺のことを知らない世代にも伝えられますように。
正面と向き合っていく勇気を保てますように。


2009.9.11


戦争のあった国に生まれたけれど、ほんものの戦争を知らない
日本人の女の子より。