kawaiiについて思うところ。
VOGUE NIPPON 2010年3月号の
「Kawaii Boom カワイイ・ブームが私たちを虜にする理由。」
という特集記事に対して、ひとこと苦言申し上げたい。
今日という日の数時間は、この記事に対しての疑問と違和感が払拭出来ず、ぐるぐると考え込んでしまった。
真っ赤な誌面で目がチカチカしたけれど、なんとか読もうとしたよ。でも、しんどかった。
正直な感想。
「kawaii」カルチャーに対して
原爆によって敗戦した国である日本からの逆襲みたいな書かれ方。
エディターがどこのどなたか知りませんけど(アメリカの方ですか?)、世界レベルのハイカルチャーファッション誌としてどうなんですか?
日本は敗戦国です。被爆国です。
その日本で注釈をつけずあの文章を印刷して売っていることに対する自覚はありますか?
あの記事を翻訳して日本で出版することに、なんの疑問も抱かなかったのでしょうか?
目の前の美しく愛らしいものを愛おしむことができる「kawaii」の精神は、平和という土台があってこそ成立するものです。
誰かを傷つけようとしたり、仕返しをしようとするものは「kawaii」ではないです。
たかがファッションかもしれない、
けれど、その「たかが」の部分に甘えがあるのではないでしょうか?
背筋が凍りました。
マスの暴力を奮って来た国の仕打ちが今でもこれか、と思うと実に残念です。
「ギブ・ミー・チョコレート」に気づかない頭のひとが日本のトップにたくさんいることにも辟易してきました。
「kawaii論」は「日本人論」なんだよなあ、とあらためて思った次第。
スイーツ脳さんたち、どうもごちそうさまでした。