職場のアスベストが原因の中皮腫で闘病していた伯父が亡くなった。
去年の冬は癌で伯母が、今年は伯父が。
先日は友達のお父さんが。
他にも、あの方のご家族や、あの方のごきょうだいや。

生きてる以上、いつか亡くなるのは自明なんだけど
じゃあ場数を経てゆくと、少しは周囲の死や喪失というものに慣れたり、あるいは
心の中での落としどころがわかってしまうものなんだろうか。

深い喪失感は、10年経ってもまだ心の真ん中の奥当たりに眠ってて
いつか、たとえば思春期の失恋みたいな、
ほろ苦くて甘い感傷に変わってくれないかと思ってるんだけど
血を流しながらドクドクと臓物が迫り上がって来るような感覚も微かにあって
綺麗ないい思い出になんてならないのである。

人は生まれるとき、何を見るの。

人は死ぬとき、何を見るの。