脈絡なく、夢十夜。

第五夜

こんな夢を見た。
世の中のラブいものを集めて集めて
ただただ愛すべきもののことを考える。
真っ先に浮かんだ色は蛍光ピンク。
リキテックスのチューブの残像。
頬に差した蛍光ピンクのミクロを目で追った、ら
枕の上に鉛筆でなぐり書きの少女、がいた。

第六夜

こんな夢を見た。
手の爪が長くなって気になるので爪切りを探した。
スチールとスチールの隙間、たしかにそこに硬化した皮膚があるはずなのに、
どうしても「パチン」が、やれない。
ヨワムシケムシ、なわたしの右手。


十に満たない夜の、十に満たないお話。