アラーキー

Okamoto_Makuzu2008-09-06


昔のスケッチブックを漁っていたら、なんだかだれかに似ている顔が出てきた。
あー、こりゃアラーキーだなあと思った。

アラーキーと話したい。愛について、猫について、喪失について、写真について、花について。
永井荷風について。

花と大地と子宮と女性と、モノクロームの人の顔。
奥さんの忘れ形見のコート。

わたしはね、きっとそこいらのモデルさんとは違いますよ。
目で射殺す用意はデキテンノヨ。
そんでもって、誰よりも大きな器で世界中に愛を届けたいと思ってンノヨ。

さっきまでちらっと黒澤明の映画を観ていて、どうにもあの絶妙なカメラワークと美学と哲学に
落ち着かなくて、まっすぐにみつめられなくて、ソワソワして、書いてみる。
どんな気持ちで三船敏郎の眼光と対峙したんだろう、黒澤さん。

朝起きると瞳孔が開いており
詳細な夢を記述している。
憑依体質だと思うよ。
イタコ、狐憑き、犬神、オシラサマ、猫又。

だってね、

八つ墓村みたいなところで産まれたんだ。
遊んだ場所は処刑場跡。日清戦争戦没者を奉る観音像?がたくさんあった。
なんでも、備中兵乱時代に戦死した者の菩提所、だそうですよ。
近くの神社はねー、狛犬じゃなくてオオカミなのよ。
オオカミは大神(おおかみ)なのよ。
らい病を追い払うアレよ。たしかたしか。
ハンセン病って言い換えるんだっけ。言葉は難しい。
長島愛生園の話も道徳の教科書に載ってたし、豊島の不法廃棄物の話も、ニュースで見聞きしてたからね。

広兼邸も笹畝坑道も、子供の頃に連れて行かれたけれど、
人の情念がビュンビュン飛んでて怖かったもの。
韮の匂いがした。銅が錆びて、古い10円玉みたいな青いアレ。
人がたくさん死んだ場所。
悲しい想いが、人の想いや祈りが、たくさん詰まった場所。

広島でも感じたよ。沖縄でも、神戸でも。
たくさんの魂が泳いでるあの感じ。
眠れなかった。

なんでわたしCoccoが好きなのかわかるのよ。
誰かがどこかで涙を流しているのかがわかるのよ。

渋谷で拾った黒いカラスの羽根が呼んでる。
今はね、出雲大社が呼んでる。
八雲立つって呼んでいる。
古事記が好きだった。高校の頃、ずっと読んでた。古文のなんやかんや。

魂が籠っているか、壁を突き抜けているか、
何もかも、なんだか皮膚感覚でわかるんだよ。

厄介な性質だな、って思う。

あ、今あの人がわたしに会いたいって思ってるんだな、ってなんだかわかんのよ。

だからこっちからも念じてみる。
あなた方に会いたいです。

止まらないんだ。

どんすとっぷみー。

わかるかい?

朝起きたら瞳孔が開いてるこの感覚。
絵を描いてたら寒さも暑さも何もかも吹っ飛んで行くあの感覚。