キノコブーム到来!!

写真評論家の飯沢耕太郎さんのイベント
「キノコ狩ルチャー! Vol.1」に行って参りました。
http://www.uplink.co.jp/factory/log/002744.php

飯沢さんとお会いするのは2回目で、以前もキノコのディープ話を聞かせていただいたのですが、今回もまた全く持って濃い内容!!

まず、伝説のカルト映画「マタンゴ」の紹介。
こんな感じの映画なんです。

wikiより抜粋

マタンゴ』は、1963年公開の東宝制作の特撮ホラー映画。変身人間シリーズの番外編的扱いを受けている作品。同時上映作品は「ハワイの若大将」である。英題は、MATANGO の他、The Fungus of Terror、Curse of the Mushroom People など複数あり。
英国の作家・ウィリアム・H・ホジスン の傑作海洋綺譚『夜の声』を原作とし、翻案・脚本化された。

豪華ヨット「あほうどり号」で海に繰り出した7人の若い男女が遭難し、無人島に漂着した。そこはカビと不気味なキノコに覆われた孤島で、キノコ以外に食料はほとんどなかった。やがて彼らは食料と女性を奪いあい、対立しあう。そんな飢餓と不和の極限状態の中、不気味な怪物が出没しはじめる。やがてまた一人、また一人と禁断のキノコに手を出していく。

ゴジラウルトラマンシリーズなどの特撮で有名な円谷英二氏が絡んでいるとあって、そのアナログ特撮の気合いの入れようは、流麗なCGが多用される現代映画に慣れた目にはかえって新鮮。

また、天本英世の怪演(マタンゴ役)を久々にスクリーンで見る機会に恵まれ、「平成教育委員会」で姿を拝見した思い出が。

昔々、兄や従兄弟が見ていた「ウルトラマンエース」「ウルトラマンタロウ」の子供向けのテレビ再放送が、あまりにもショッキングな内容と子供心にトラウマに残るストーリー展開で、泣きながらテレビの前から逃げ出した遠い記憶。

そもそも、「ゴジラ」にしても、ビキニ島の第五福竜丸事件の行われた時代設定や、世界に大きな衝撃を与えた放射能、核の恐怖を根底に描かれたものである。

放射能の存在が戦後日本における大きな脅威であったことを生生しく顧みることができる。

このイベントではキノコ雲の話題にも触れられていた。
たしかに、原爆や核実験で見るキノコ雲は、あの独特の幻想的なフォルムに惹かれるなあ、と改めて確認した。
タイムボカンシリーズもキノコ雲が出て来るよね。
(補足:ちなみにわたくし個人は小学生の頃にチェルノブイリ事故を報道で知り恐怖に怯え、また親類に広島の原爆被爆者がいることなどから、大規模殺戮兵器には反対しますよ。)

ただ、重力に逆らって立ち上がり、閃光の元に大きな傘を開くキノコ雲の写真には、その圧倒的な美しさに武者震いさえ感じてしまった。

禁忌に触れた美しさ、毒気の中の艶やかさ、のようなもの。

ちなみにわたしのブログには「菌類の悪意」というタイトルが付いているのだが、これは決して「キノコサイコー、キノコカワイイー」というポジティブな意味から付けられたものではない。

歴史を遡ること20数年、当時3歳だったわたしはキノコ大好き幼児だったらしい。
実家の裏にある椎茸栽培の原木を指して父が「ほら、お前の大好きな椎茸があるよ」と言ったところ、
もう既に天の邪鬼な性格をガンガンに発揮していたわたしは、わざわざ好きなものを示してくれた行為に素直に反応できず、「もう椎茸なんか食わん!嫌いじゃ!!」と言い切って、以降椎茸を始めとするキノコ類をまったく食せず今に至る。

しかし我が家にはキノコグッズが溢れている。あのまるっこいフォルムをみると、片っ端から買ってしまう。
食べられないくせに、キノコの、特に椎茸の傘の裏のヒダヒダ部分に悪意を感じ、目の敵にしている。

なんせやつら、胞子で生殖しやがる。
動物だか植物だかさっぱりわからない。
人知れず森の奥のじめじめっとしたアンニュイ極まる場所にひっそりと生えているが、毒を持つものも多い。

そしてわたしは見た。
子供の頃に見た。
雨上がり、たった半日で庭先に、登下校の山道の途中に、あっという間にニョロニョロと姿を現した「ヤツラ」を!!
なんという生命力!!

笹の根元に見慣れぬ形の奇妙なものが生えてると思ってつついたら、風船のようなしわくちゃの部分が割れた。異臭。
図鑑で調べたら「スッポンタケ」だと。
なんとも淫猥な形をしてやがる。
まだまだあどけない少女の住む人様の玄関に堂々と生えやがった。

親に連れられて大人の団体に混じってでかけたキノコ狩り。
山奥でテキトウに採取したものを地元のおばあさんに「食べられるもの」「毒があるもの」と分けてもらい、食べられそうな方を山の中で鍋にして食っていた大人たち。
なんという大雑把!!
毒のあるものとそうでないものは素人には全く見分けがつかず、わたしは箸をつけずじまいだった。

虫の体内を食い荒らして栄養にしてしまう冬虫夏草
名前もフォルムもキテレツで、本当にニホンザルが遊びにくるのかと思っていた、近所の家のサルノコシカケ
一番目立つ形状をしながら猛毒を持つベニテングタケ
お吸い物に「何か文句ありますか?」と堂々と入ってやがるナメコ。
海藻なんだかクラゲなんだかわからないまま、学校給食のサラダに混入していたキクラゲ。
わざわざ豚を使って探し当て、珍味扱いするトリュフ。同名チョコレート菓子との紛らわしさもある。
素麺の振りをして、こっそり料理に紛れて平気な顔をしているエノキダケ

ああ、ざっと思い出せるだけでもこれだけ溢れかえるのである。。。

                                             

テキトウに落書きしたキノコの下に佇むオリジナルキャラ。

色鉛筆で深夜に描いたキノコ

これも落書きキノコ

あ、タケヤマノリヤさんのドクッキノちゃんも、小さいときにサンタさんにもらったメモルのおうちも、キノコだったね!


                      
               <キノコの話題、まだまだ続きます!!>