ゆめをみた

またキノコに憑かれたようだよ。

森の中にキノコハウスがある。
大きな樹の前に小枝か黒い藁をあつめて作った小さな小さな小屋があって
背を屈めて中に入る。

地面からは白カビベースに不思議な色を纏った小さなキノコがあちこちからこっそりと芽を出していて
奥の方にご本尊が見つからないので発火装置を投げ入れ、ライターで火をつける。
ジリ、ジリ、パチンパチンと揺れる蒼い炎の中で胞子の割れる音がして
あとには何にも残らないので腹を立てた私は
小屋ごと中から破いてしまう。

残ったのは大木から垂直に伸びた金属片と
それに寄り添っている縦の支柱。
黒い壁は勝手に集まって三角頭の小屋を形成するらしい。

何度も何度も通ううちに
「これは憑かれている」と感じるようになり
身の危険。
キノコ憑きになってしまった。

小屋の前にいるおじさんは厚顔無恥
どうにも苦手。

わたしが留守をする間に観察、報告してくれるという男性がいたので
丁重に仕事を頼む。

「変化があり次第、電話をください。」
「成長するように念じていてください。」
「他言無用でお願いします。」

連絡待ち。
レンダリング待ちみたい。

偶然買った雑誌に友達が載っていた。
10年前と同じ服を着ていた。
白地に青い模様の入った半袖のシャツ。
それから、
首まで詰まった青いジャージに白の一本ライン。

トロンという物質で街のネオンが出来ているのだと説明していた。

そして大きなジャグジーバス。
掘りごたつ形式。