ゆめをみた

・「パン」という題名の邦画
副題に「bread」。そのまんま。
岩手県のパン業者が会社創設75周年に作った記念作品。オムニバス形式で3種類の映像がそれぞれの監督のもとに作られている。
その中の一編。若手売り出し中の正統派美少女がヒロイン。祖父の代から受け継いだパン屋としての心意気を伝える作品。
取れて残った自転車の前輪を両手で転がして山道を走る。
教室で不機嫌な同級生が大量の10円玉をドミノ倒しにしている。
昼の購買部、廊下を走ってお目当てのパンを買いにいく生徒たち。

・精巧な桜の枝の細工を丁寧に割いて中から花びらを取り出し、ほころばせてゆくFちゃん。
花心からまだ蕾、それを割いてカールをつけ、また割いて......
赤い桜と白い桜の見事な三重。

・海が近い家の二階は浸水中。
ピサの斜塔よろしく傾いた電線、街路樹、歪んだ道路もほとんど海水に覆われ、寄せては還る波、珊瑚礁、水平線。
必死に木の股に掴まった子猫の飛躍をデジカメで捉える。
さて、ゴミの日のための分別ができていないのに家を長く留守にするのは気が引けるよ。

・卓球部
寂れた校舎の奥で、夕暮れ、小さな灯り。
規則的なラリーの音。
久々に出社すると席が無い。小さな島を作ってもらって居場所を作る。
大人たちが作るシャボン玉が飛び交う中を手で振り割り早歩きでエスカレーターをのぼる。